粒子状物質(PM)/ エアロゾル

特性
曝露の影響
既存のガイドライン
火山における事例
参考文献
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特性

エアロゾルは、大気中に浮遊する固体または液体のサスペンション(懸濁物質)です。 健康に関する目的では、エアロゾルと粒子状物質(PM)は、多くの場合、大きさごとに区分されており、 健康への影響は小さな粒子ほど大きくなります。 PMに関して一般に引用される値は、粒子状物質総量(TPM)または、懸濁粒子総量(TSP)です。 これには、10μm以下の直径の粒子(PM10)と2.5μm以下の直径の粒子(PM2.5)があります。 ここに示した影響とガイドラインは、エアロゾルの大きさだけを当てはめるものですが、 表面特性や化学組成、多種間の相互作用も健康への影響を左右する上で重要である可能性があり、 さらなる研究が必要とされています。 ハロゲン元素ならびに硫化物エアロゾルのいくつかは酸性であり、 酸性の粒子状物質は、酸性でないものよりも健康へより大きな被害を及ぼす危険性があると考えられています。 水銀、イリジウム、ヒ素などの火山噴煙に含まれる金属は、触媒作用がある可能性があり、 特に、酸性のガスやエアロゾルと組み合わさることで、健康への影響が増大します。 また、火山性のエアロゾルは多くの場合、肺の最深部にまで到達することができる大きさである PM2.5 に属するものです(e.g. Allen et al., 2002)。 微細な火山灰もエアロゾルであり、もし噴煙内部で酸性のガスを吸着させているならば酸性である可能性もあります。 ある種の火山灰は、珪肺に関連する危険性がある可能性もあります(e.g. Baxter et al., 1999)。 これらのような、より広い影響に関しては、ここでは言及しません。
 


曝露の影響

注意: 粒子状物質の曝露の影響に関するほとんどの研究は、都市の汚染に基づいています。 そのため、火山による汚染に典型的に当てはまるものではありません。 火山性のエアロゾルは高い割合で酸性であり、 酸性のエアロゾルは酸性でないエアロゾルよりも呼吸器への影響がより深刻であるかもしれないという懸念があります。 ここに示されている影響とガイドラインはしたがって、単に参考的なものとみなすべきです。
 

粒子状物質が呼吸器で到達できる深さは大きさに依存しています。 そのため、細かい粒子(PM2.5)が肺胞中に沈着する可能性が高く、 大きな粒子よりもより健康への危険性により多く関係しています。 また、このよいうな小さなサイズの粒子は対流圏において数日から数週間の滞留時間を持っており、 数百キロメートルから数千キロメートルの距離を移動して、 広い地域に飛散することができます。 さらに小さい "超微細"粒子(直径0.1μm以下)の健康に及ぼす影響はよく分かっていませんが、 現在、懸念されている問題です。 最近の研究では、低レベル(100 μg m-3以下)であっても、 粒子状物質への短期曝露は、どのようなサイズ範囲のものでも健康への影響があることが示唆されています(WHO, 1999)。 エアロゾルの強い酸性または、高い硫酸塩含有量が、PM2.5に関連した影響に寄与する可能性があることも示唆されています。 疫学調査によって、 1日当たりの死亡率と入院率の両方が地表境界層内の粒子状物質の増加に伴って増えることが示されています。 さらに、PM2.5の影響は、PM10のものよりも大きいことも示されています(e.g. Braga et al., 2001)。 増加の大きさは、0.5%から数%程度に過ぎず、これらの相関は数日間持続するだけです。 汚染された大気への曝露がいったん終わると、最初の曝露量が非常に高い場合をのぞいて、 一般的に長期的な影響はありません(このことは、火山よりも産業事故に関する文脈について当てはまることです)。 短期の粒子状物質の影響は、人の呼吸器ならびに肺に対するものです。 喘息や呼吸器系の持病がある人は他の人達よりも低い濃度で反応が表れる可能性があります。


既存のガイドライン

粒子状物質に関しては、環境ならびに労働基準が存在します。 ガイドラインのいくつかは粒子状物質総量(TPM)に関するものですが、 ほかのものは特定の粒子サイズ(通常PM10またはPM2.5)に関するものです。 酸性エアロゾルに関するガイドラインはありません。 1971年に、米国環境保護庁(EPA)は、人々の健康を著しく害する恐れがある粒子状物質のレベルを1000μg m-3 (24時間平均)と設定しました。 このレベルが二酸化硫黄が高濃度の状態のときには引き下げられるということは重要です。 下の表は、このEPAの値が現在の米国の労働ガイドラインよりもかなり低いということを示しています。 エアロゾルの吸入は、適切な水準の呼吸防護器を使うことで防ぐことができます。

 

粒子状物質・エアロゾルに関する大気環境ガイドライン

国/組織 エアロゾル レベル
(µg m-3)
平均時間 基準の種類 施行時期 関連法規 文献
アルゼンチン TPM 150 1月   1973年4月16日 Ley 20.284 a
チリ TPM 260 24時間 1年に2度以上超えない 1978年6月22日 Resolución No. 1215 a
75 1年   1978年6月22日 Resolución No. 1215 a
PM10 150 24時間 1年の98%で超えない24時間基準 1998年5月25日 Decreto Supremo No 59/98 a
中国1 TPM 120 (i),
300 (ii),
500 (iii)
24時間   1996年1月 GB 3095-1996 a
80 (i),
200 (ii),
300 (iii)
1年   1996年1月 GB 3095-1996 a
PM10 50 (i),
150 (ii),
250 (iii)
24時間   1996年1月 GB 3095-1996 a
40 (i),
100 (ii),
150 (iii)
1年   1996年1月 GB 3095-1996 a
コロンビア TPM 400 24時間 1年に2度以上超えない 1982年1月11日 Decreto No. 2 a
100 1年   1982年1月11日 Decreto No. 2 a
コスタリカ TPM 240 24時間 1年に2度以上超えない   Reglamento sobre inmisión de contaminantes atmosféricos a
90 1年     Reglamento sobre inmisión de contaminantes atmosféricos a
PM10 150 24時間 1年に2度以上超えない   Reglamento sobre inmisión de contaminantes atmosféricos a
50 1年     Reglamento sobre inmisión de contaminantes atmosféricos a
エクアドル TPM 250 24時間 1年に2度以上超えない 1991年7月15日 Registro Oficial No. 726 a
80 1年   1991年7月15日 Registro Oficial No. 726 a
EU PM10 50 24時間 1年に36回以上超えない 2005年1月1日 COUNCIL DIRECTIVE 1999/30/EC b
40 1年   2005年1月1日 COUNCIL DIRECTIVE 1999/30/EC b
日本 PM10 200 1時間   1973年5月8日   c
100 24時間   1973年5月8日   c
メキシコ TPM 260 24時間 超えない 1994年12月23日 NOM-024-
SSA1-1993
a
75 1年   1994年12月23日 NOM-024-
SSA1-1993
a
PM10 150 24時間 1年に2度以上超えない 1994年12月23日 NOM-025-SSA1-
1993
a
50 1年   1994年12月23日 NOM-025-
SSA1-1993
a
ニュージーランド PM10 50 24時間   2002年5月   d
20 1年   2002年5月   d
英国 PM10 50 24 hours 1年に36回以上超えない 2004年12月31日 The Air Quality (England) Regulations 2000 e
40 1年   2004年12月31日 The Air Quality (England) Regulations 2000 e
米国 PM10 150 24時間 第1種 & 第2種 1990年 NAAQS f
50 1年 第1種 & 第2種 1990年 NAAQS f
PM2.5 65 24時間 第1種 & 第2種 1990年 NAAQS f
15 1年 第1種 & 第2種 1990年 NAAQS f
  1. (i) 感受性が高い特別保護地域; (ii) 典型的な都市および田園地域 (iii) 特別産業地域
  1. http://www.cepis.ops-oms.org/bvsci/e/fulltext/normas/normas.html
  2. European Commission Guidelines Website
  3. http://www.env.go.jp/en/air/aq/aq.html
  4. http://www.mfe.govt.nz/publications/air/ambient-guide-may02.pdf
  5. http://www.defra.gov.uk/environment/airquality/airqual/index.htm
  6. http://www.epa.gov/air/criteria.html

環境ガイドラインのまとめ

粒子状物質の環境ガイドラインに関する上の表は、基準濃度の範囲が非常に幅広い様々なガイドラインが各国に存在することを示しています。 国々のガイドラインの差異は、ガイドラインが発行された時期、 現時点または将来の汚染レベルに基づいて現実的に到達できる基準、もしくは、 基準を設定するのに利用したデータの違い(例えば、疫学調査によるものと実際の汚染レベルによるもの)などによるものと説明できるでしょう。 下の表は、各粒子サイズごとの主なガイドラインの値の範囲をまとめたものです。

 

粒子状物質の環境ガイドラインレベルの範囲のまとめ

平均期間 TPM PM10 PM2.5
最小値
(µg m-3)
最大値
(µg m-3)
最小値
(µg m-3)
最大値
(µg m-3)
最小値
(µg m-3)
最大値
(µg m-3)
24時間 120 500 50 250 65 65
1年 40 150 20 150 15 15

粒子状物質・エアロゾルの労働ガイドライン

国/組織 エアロゾル レベル
(µg m-3)
平均期間 基準の種類 関連法律 文献
米国 TPM 15000 8時間 TWA 許容曝露限界 (PEL) OSHA Regulations (Standards - 29 CFR) a
PM10 5000 8時間 TWA 許容曝露限界 (PEL) OSHA Regulations (Standards - 29 CFR) a
  1. OSHA Standards Website

火山における事例

火山から火山灰が放出されることで、火口から離れた広い範囲で問題が生じます。 粒子状物質の最高濃度は、火山から数十キロメートル離れた地域で見つかることがあります(例えば Yano et al., 1990)。 その上、下の例のようにガスを放出する火山では、火口近くでの硫酸塩エアロゾル(SO42-)の濃度が危険なレベルに達するほど高いことがあります。

  • ニカラグア・マサヤ: 2001年12月に火口縁で記録された最大の硫酸塩濃度は、約165 μg m-3 (6時間平均)でした (Mather et al., 2003)。 平均値は約125 μg m-3で、米国のPM2.5に関する24時間環境ガイドラインのほぼ2倍でした。 しかしながら、これは、PM10の労働ガイドラインの濃度に相当するような高さではありません。 硫酸塩エアロゾルはつねにPM2.5のサイズ領域にあり、強酸性である可能性が高いので、これらの測定結果は、火口で作業をする火山学者や火口縁にある駐車場を訪問する観光客は健康への被害を被る可能性があることを示唆しています。 ここでは、風下における酸性の堆積物の有害な影響もまたよく認識されています(Delmelle et al., 2002)。

噴煙内部のエアロゾル濃度が非常に低いことがあります。 例えば、1983年9月のイタリア・エトナの風下10-300kmにおけるSO42-の噴煙内部の濃度は、0.1-10 μg m-3程度の大きさでした(Bergametti et al., 1984; Martin et al., 1986)。 1989-90年のハワイ島・キラウエアの活動的な火口の風下数十キロにおけるPM10のレベルは、11.1 μg m-3でした。 これらの事例は両方とも、環境レベルの範囲内にあります。 しかし、1時間平均で80 μg m-3 以上のPM2.5が、キラウエアの頂上にある人気が高い国立公園のビジターセンターで、特定の風の条件のときに観測されています (National Park Service, 2003 非公開データ)。 1987年から1991年までのキラウエアの噴火の連続フェーズのハワイ島における慢性閉塞性肺疾患や喘息による救急外来や入院患者の数は、1981年から1986年の割合と比較すると増加しました(Mannino et al., 1996)。 しかしながら、この増加と火山性の粒子状物質またはガスの放出の直接的な関係は、確認されていません。 キラウエアの噴煙中に金属と酸性のエアロゾルが含まれるということもまた火山による大気汚染が健康に及ぼす影響に関する不安を招いています。 キラウエアで生成される火山ガスとエアロゾルの酸性の混合物は、"ボグ(vog)"と名付けられています。

活動的な火山の風下のより遠方の地域でも、火山性の粒子のレベルは、火山の活動度や気象条件に応じて間欠的に上昇することがあります。

  • メキシコ・ポポカテペトル: メキシコ市の粒子状の硫酸塩レベルはポポカテペトルからの放出によって倍増することがあります(Moya et al., 2003; Raga et al., 1999)。 メキシコ市におけるPM10のレベルは、自動車や固定された人工放出源からの放出で、すでに 1年のうちほとんどの日でメキシコの24時間基準を超えています(Moya et al., 2003)。 そのため、火山からのエアロゾルの寄与によって、健康被害が著しく増加します。 1994年12月から1995年4月まで、ポポカテペトルからの放出による浮遊粒子総量のピーク濃度は、火山から約15km離れた地点で1440 μg m-3ありました(Rojas-Ramos et al., 2001)。 これは、メキシコの24時間TPM基準の5倍以上の値です。
  • メキシコ・コリマ火山: ある風の条件がそろったときには、火山からのガス放出によってメキシコ・コリマ市における微細(PM1.5-PM2.5)な硫黄、塩素、銅ならびに亜鉛のエアロゾルが増加したといういくつかの証拠があります(Miranda et al., 2004)。
  • 日本・桜島:1980年に噴火中の火山から約35kmの地点で記録された1時間平均のTSP濃度が200 μg m-3以上となったのが53回ありました。 最大値は345 μg m-3 で、日本の大気環境基準を超えています(Yano et al., 1986)。 1986年1月の風下25kmの地点におけるPM10の最大濃度は同様に340 μg m-3を超えていました(Yano et al., 1990)。
  • モンセラート・スーフリエール: 1997年と1998年の噴火が進行している間、この火山の近くで風下にあたる地域では、PM10の環境濃度と呼吸器系に侵入する粉塵はしばしば英国の大気基準を超える100-500 μg m-3の範囲にありました(Searl et al., 2002)。 これらの多くは堆積後に再び巻き上げられた火山灰であり、このことは、このことは個人の曝露レベルが掃除などの作業中には非常に高く、労働曝露基準を頻繁に超えていたことを意味しています。

大噴火では、大量の細粒火山灰が噴出されることによる問題が引き起こされます。 これらの健康への影響は、Horwell and Baxter (2006)にまとめられています。

  • 米国・セントへレンズ山: 1980年5月18日の噴火以降、風下における懸濁粒子総量のレベルの平均は33402 μg m-3であり、1週間、1000 μg m-3以上のままでした(平時の平均レベルは80 μg m-3)(Baxter et al., 1983)。 これは環境基準ならびに環境保護庁の重大有害基準を超えています。 堆積した火山灰の多くはPM10であり、これが原因となって呼吸器系の疾患率が増加したということが明らかになっています(Bernstein et al., 1986)。 噴火後に巻き上げられた火山灰に最もひどく曝露を受けた集団は、危機対応のための作業員と警察官でした(Baxter et al., 1981)。
  • フィリピン・セピナツボ:1991年の噴火以降の数ヵ月にピナツボ一帯で呼吸器系の感染症による死者が増加したのは、火山灰が原因であると疑われています(Mason, 2002)。

多くの火山における事例が示す状況は、火山噴煙近傍における火山灰と酸性エアロゾルは目や皮膚、呼吸器系に刺激を与えることを示しています。 しかし、火山起源の粒子状物質が人間の健康に及ぼす影響を検証した研究は比較的少数しか実施されていません。 これらの研究例としては、ハワイ・キラウエア(例えば、Mannino et al., 1996); 米国・セントへレンズ山(例えば Baxter et al., 1981; Baxter et al 1983; Bernstein et al., 1986); スプール山(Choudhury et al., 1997; Gordian et al., 1996); メキシコ・ポポカテペトル(Rojas-Ramos et al., 2001); ニュージーランド・ルアペフ(Hickling et al., 1999); 日本・桜島(例えば Wakisaka et al., 1988, Yano et al., 1986); モンセラート・スーフリエールヒル(例えば Forbes et al. 2003); セントビンセント・スーフリエール(例えば Leus et al., 1981)の噴火に関連した健康被害調査などがあります。 これらの研究の中には、火山性の粒子の増加と健康に関する特定の結果の間の正の関連性を急性と慢性の両方の曝露について見出したものもありますが、様々な化学組成を持つ火山灰、ガス、エアロゾルの影響を分離することは困難です。 その上、研究で検討される健康の指標は、識別できる影響として他のものよりは適当であることもありますが不確実です。 火山起源のエアロゾルの健康被害への直接的な寄与を同定するためには、さらなる研究が必要です。


参考文献

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